「伊作田保育園ではけんだまに取り組んでいるんですね」
ときどきそのようにいわれることがありますが、特別な指導をしているというわけではなく、あくまで遊びのひとつとして、「遊びたいときに遊ぶ」という子どもたちの主体性にまかせています。世界中で長い歴史を持つ遊びだけあって、奥が深く、子どもの様々な成長の芽が含まれている秀逸な遊びであるとも思っています。
基本的な姿勢や持ち方、ひざづかいができ、安定して大皿にのせられるようになったら、使い方のお約束をした上で、一人一つずつ専用のけんだまを渡しています。友達同士で声を掛け合ったり、時に刺激し合ったりして、次第にいろいろな技ができるようになっていきます。マイけんだまと一緒に渡される「けんだまチャレンジカード」には、様々なけんだまの技が記されていて、出来るようになるとハンコが押されます。カードは№3まで用意されていますが、卒園後、小学生になっても挑戦を続けている子もいます。
夢中で遊ぶ中でできることが増えていくこと、その喜び、またできないことの葛藤を乗り越えること、あきらめないこと、方法を工夫してみることなど様々なことを子どもたちはこの遊びの中で経験しています。その経験はこの遊びの枠を超えて、更なる遊びの意欲、好奇心へとつながっていきます。
